【ネタバレあり】読み切り『美食探偵』あらすじ&感想　Cocohana　東村アキコ

はじめていきなりステーキ行ったbitchyamaです、こんばんは！

ぺろっと完食しちゃった。

Ikinarisuteki – Sangenjaya/Steak [Tabelog]tabelog.com

 

 

東村アキコの新作『美食探偵』を読んだよー！

6/27発売のCocohanaに掲載されてる読み切りだよ。センターカラーでした。 

 

あらすじ

AMEXカードで近くの売店の支払いをしようとするなど、残念なイケメン探偵「明智小五郎」の元に、夫の浮気を疑う妻が相談に訪れるところからはじまる。

 

毎日、夫から違う食べ物のニオイがする。

夫は規則正しい理系の人間で、毎日決まった食事しか口にしないのに、おかしい。

 

そう依頼者（妻）に言われて、一週間夫の張り込みを続けた明智。

結果、毎日ランチの時間帯に、会社近くのカフェに勤める若い店員の自宅へ行く夫の証拠写真を撮影することができた。

写真を妻へ渡す。

「子供のいない夫婦だし、たっぷり慰謝料をとって別れる」とあっさり納得する妻。

不気味な笑みを浮かべて探偵事務所を後にした。

 

後日、食事をしながらTVをつけた明智の目に、男性が通りで刺殺されたというニュースが飛び込んでくる。

殺害現場は、例のカフェ店員のアパートの前だった。

はっきりとは描かれていないが、驚きの表情を見せる明智から、この後ニュースで被害者（夫）の写真が流れたのだと予想される。

 

全てを察した明智は、すぐに妻へ電話をかける。

返り血に染まりながら、車中で電話を取る妻。

料理は得意じゃないけど運転は得意なのよ、と微笑む。

 

妻と落ち合い、豪華なレストランで食事をする明智。

依頼に訪れたときとは別人のように、妻の表情が豊かになっていた。

経緯を話し始める妻。

性的な浮気のせいでの殺害ではなかった。夫は不能だったのだ。

 

浮気相手と認識されていたカフェ店員が、警察で事情聴取をされている場面に切り替わる。

夫は妻の言うとおり、性的な浮気をしているわけではなかった。

料理人を目指すカフェ店員と親しくなり、料理の練習台になるべくランチをしていただけだった。

しかも、夜遅くに女性の部屋に行くのは憚られるため、わざわざランチの時間に訪れていたのだ。

「あんないい人がなぜ」と泣き崩れるカフェ店員。

 

 

 

明智と妻のシーンに戻る。

妻が夫を許せなかった理由は、毎日つまらない食事を自分に作らせておきながら、外で他人の作った手の込んだ料理を食べていたこと。

夫のためにせっかく買ったのに、お蔵入りになっていた肉きり包丁で、最後に夫を殺害したのだと微笑みながら言う妻。

 

その後、妻を引き留めようとするも、逆に眠らされてしまった明智。

追いかけるも間に合わず、崖から飛び降り自殺をする妻を目撃してしまったのだった。

 

感想

本作は9月から本格連載が決まってるみたいだね！

通常の怨恨の殺人というよりは、女性の気持ちに関わる部分での事件を描くところが東村先生っぽい。

今回は加害者である妻の存在感が大きくて、まだ明智の人となりは見えてこない。

 

妻が夫を殺害した理由、bitchyamaは分かる気がする。

まず、いくら身体の浮気がなかったとしても、ランチの時間だとしても、特定の女性の家に行って2人きりになる時点で、夫の配慮のなさを感じる。

信じる信じないの問題じゃなくて、一定以上の特別な感情を持っているんじゃないかと感じてしまうよ。

うーん、そう思うのはアラサーになったからなのかなぁ？

 

夫としては、自分の素（同じものしか食べない生活習慣とか）を出して、妻に甘えていたのかもしれないけどね。

でも他人のために、習慣を変えるほど頑張っていた夫がいたのは事実で、そこに傷つく気持ちもあったんじゃないかなぁ…と、妻に寄り添った目線になってしまう。

 

そしてカフェ店員も、若さゆえか無防備すぎでしょ 笑

この事件の経緯までは発覚しないような描写になってるけど、もし妻の気持ちがカフェ店員への怒りに向いてしまっていたら、自分が恨まれていたかもしれないという状況に気づくとゾッとするよね。

普通、女は女を恨むほうが圧倒的に多いと思うからさ。

世の女性は、男性からだけじゃなく、女性からも身を守らなくては…。

 

こういう微妙な心理を今後も描いていくのかな？

今回は切ない内容になっちゃったけど、本連載の展開もすごく楽しみ。

あと、連載いっぱいかかえてどんどん絵がうまくなってる気がする！

 

 

 

 

 

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